くだんびより

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三世代、みずいらず。東京・九段でのんびり秋さんぽ

三世代、みずいらず。東京・九段でのんびり秋さんぽ

少しずつ秋の気配を感じるこの頃。空気も軽く、外歩きが心地いい季節が始まりました。靖國神社は季節の移ろいを感じられる自然に囲まれ、大きな鳥居とりいや悠々と泳ぐ立派な錦鯉にしきごいなど、子どもはもちろん、大人も思わず目を留めたくなるものが点在しています。同じ景色を見て会話を楽しみながら、歩調を合わせる。親子三世代でそんなひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

大きさが注目される大鳥居。実は重さもすごい

地下鉄「九段下駅」で下車。A1出口を出て直進すると、前方に見えてくる第一鳥居とりい。近づくほど迫力が増し、思わず「おぉ」と声が出てしまう大きさです。

高さは8階建てのビルに相当する25メートルで、柱の直径は2.5メートル。鳥居の一番上に横たわる笠木(かさぎ=鳥居のいちばん上の横木)は長さ34メートル、直径2.7メートル。日本最高、最大級の大鳥居だけあって、圧倒的な存在感です。実は重さもすごく、なんと100トン。震度7の地震が来てもビクともしない作りなのだとか。

100トンと聞いてもピンと来ないので調べてみたら、2022年に成田空港で開かれた「100トンのジェット機vs人間の綱引き大会」が記事に。小学生68人ではビクともせず、大人62人が加わってやっと動いたとありました。

荘厳な姿の第一鳥居。広い空の下、都心の真ん中にあってビルも電線もありません。
荘厳な姿の第一鳥居。広い空の下、都心の真ん中にあってビルも電線もありません。
左/下から見上げてみました。右/誰もが歩きやすい、お散歩向きの石畳の参道。
左/下から見上げてみました。右/誰もが歩きやすい、お散歩向きの石畳の参道。

いちょう並木の参道は凛とした美しさ

一礼した人々が吸い込まれるように入っていく大鳥居とりいの向こう。そこには、豊かな自然と静寂に包まれた世界が広がっています。参道さんどうは空に向かって見事なまでにまっすぐに伸びたいちょうが並木道となって一直線に続きます。

桜の名所として知られる靖國神社ですが、このいちょう並木の景観もまた東京を代表する風景のひとつです。紅葉は11月の半ばを過ぎてから。まだまだ深い緑の下で深呼吸したくなる心地よさです。

石灯籠とともに続くいちょう並木。
石灯籠とともに続くいちょう並木。
参道途中の立ち止まりスポット。大きさも目を引く、大村益次郎像(左)と灯籠(右)。
参道途中の立ち止まりスポット。大きさも目を引く、大村益次郎像(左)と灯籠(右)。

見どころが続く、第二鳥居と神門

九段下の駅から地上に出るとすぐに見える第一鳥居とりいは、大きさから靖國神社の顔にもなっていますが、内苑に向かって歩いていくと現れる第二鳥居もなかなかの大きさです。高さ15メートル。青銅製としては日本一の鳥居です。

ここで子どもたちと一緒に確かめたいのが、柱の継ぎ目。ぐるりと一周、目を凝らして見てもどこにもないことがわかります。明治の先端技術を使って作り上げたのだそうです。「今から139年も前に最先端の技術で作り上げたんだよ」。大人は物知り案内人となって、ちょっとした情報を子どもたちへ。小さな発見も散歩の醍醐味です。

青銅製の第二鳥居。アートのような連続模様は、雨水がつくり上げたのでしょうか。
青銅製の第二鳥居。アートのような連続模様は、雨水がつくり上げたのでしょうか。

そして第二鳥居をくぐると正面に見えてくる神門しんもん。重厚な佇まいは境内けいだいの中でもひときわの存在感。ここでも“大きなもの”が待ち構えています。扉の高さは6メートル。金色に輝く菊の御紋章は直径1.5メートル。7歳、8歳の子は両手を広げても届かないほどのビッグサイズです。

正門にあたる神門は、靖國神社を代表する建築物。
正門にあたる神門は、靖國神社を代表する建築物。

拝殿・本殿の裏側まで足をのばせば…

拝殿はいでんでのお参りを済ませたら、さらにその先へ。陽だまりの中、拝殿・本殿の裏側まで歩いていくと、静寂に包まれた知る人ぞ知る美しい庭園に出会えます。池のまわりをぐるっと一周できる池泉回遊式のお庭です。映し出される水鏡からは、池の水の透明度が伝わってきます。

秋が深まるとモミジやケヤキが色づく「神池庭園」。紅葉の時期にも訪れたい場所。
秋が深まるとモミジやケヤキが色づく「神池庭園」。紅葉の時期にも訪れたい場所。
切石橋も見どころのひとつ。
切石橋も見どころのひとつ。

そして、ここでもまた“大きいもの”に出会えます。立派に成長した錦鯉にしきごいたち。池には数センチの稚魚も泳いでいるので、見比べてみてください。「こんなに大きくなるのか!」と驚かずにはいられない大きさです。

お腹いっぱい?だけど、お口を開けて近づいてくる鯉。
お腹いっぱい?だけど、お口を開けて近づいてくる鯉。
左/縁起の良い存在として知られている錦鯉が優雅に泳ぐ神池。右/アオサギにも遭遇。
左/縁起の良い存在として知られている錦鯉が優雅に泳ぐ神池。右/アオサギにも遭遇。

小さな旅気分で飲食やショッピングも

大鳥居とりいからスタートして神池庭園しんちていえんまで。お散歩のコースとしては往復で2kmくらい。立ち止まりながら、おしゃべりを楽しみながら、体力が違う三世代が無理なく歩ける距離ではないでしょうか。

そしてせっかくですから帰りの参道さんどうでは寄り道を。お腹を満たしたり、お土産を買ったり。ベンチも多くゆっくり過ごせるように整えられているのも、三世代でのお散歩に見逃せないポイントです。親子三代水入らず。大人世代は平和の尊さを感じながらのんびりゆっくり。敷地面積が広いので、普段の週末や祝日なら大きな混雑がないのも魅力です。

風が連れてくる葉音を聞きながら、テラスでひと休み。
風が連れてくる葉音を聞きながら、テラスでひと休み。
インドアの無料休憩所も。バリアフリートイレ完備です。
インドアの無料休憩所も。バリアフリートイレ完備です。
左/参拝記念のお箸。右/本殿や拝殿に多く使われているヒノキをベースにした精油。
左/参拝記念のお箸。右/本殿や拝殿に多く使われているヒノキをベースにした精油。

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